ドイツの現地保育園KITAはよいところ?

現在2歳の息子は、家から歩いて15分ほどの距離にある現地保育園に通っている。

日本では一般に、「託児所」「保育園」「幼稚園」に子どもを預けられる施設は大別できると思うけど、例えば私が住んでいた地域では「保育園」は公立も多く、「託児所」は一般に規模が小さくてビルの一室とかのイメージで、私立が殆ど。そして「幼稚園」は私立しかない。

これももちろん、日本でも地域によって違うんだけど、自分の環境が常識となってしまっているわけで、ドイツへ来て最初はやはり「何がどうなってるか」がさっぱり分らなかった。ドイツ語できないし。


日本では会社勤めで、子どもたちは保育園に通っていた。ドイツへ行く際にも会社は辞めず、在宅作業という形で引き続き仕事をする事になったので、なるべく早くドイツでも子どもたちを保育園に入れる必要があった。なので引越し前にインターネットで保育園探しを始めたのだけど・・・

これがま~大変!マズ、ドイツ語。保育園って辞書ひくでしょ?そうすると「Kinderhort」って出てくるよ、CASIO電子辞書搭載新コンサイス和独辞典。だけど現地じゃまずKinderhortなんて言わない。Hortって言ったら小学校に併設の託児所で、就学前の子どもも行けるみたいだけど、基本的に小学生が授業のあとに集まる場所のことで、日本語でいうところの「学童保育」なんだよね。でも、本やなんかで幼稚園は「Kindergarten」って言うのは知っていたので、インターネットではまずそのキーワードで探し始めた。そうして調べているウチに、どうやら幼稚園も含め、「子どもを預かってくれる施設」の総称としてKindertagesstaette(きんだーたーげすしゅてって)略してKITA(きーた)という事が解って来たわけです。 直訳すると「全日制保育所」なんだけど、実際ドイツでじゃあKindergartenって言ったら全日じゃないのかって言うと、そういう訳じゃない。 われらのKTIAも名称にはKindergartenと付いているのだけど、朝は6時から夜は6時まで開いている全日保育所なのだ。


それでインターネットで探し始めた当初は、やっぱりドイツ語が難しすぎてあんまり効果はあがらなかった。

私たち親もあきらめムードで、「もうとりあえずいきなり現地保育園にいれるのも可哀相だし、のんびりしよう」という事になったのだけど、ドイツへ来てから1ヶ月経ち、2ヶ月経ち・・・としているうちに子ども達も退屈で家の中で暴れだす訳です。私も家で仕事が思うように出来ず、しかも海外引越し直後の強烈なプレッシャー生活。

 

ああ・・・憧れの海外生活・・・・来てみれば唯の現実。

 

そんな打ちひしがれた気分のある日の朝、素晴しい出会いが待っていたのです!!

それは子どもたち2人をつれてとぼとぼスーパーへ買い物へ行ったその帰り道。子ども達を見て微笑みながら歩いていく女性と目が合ったので、「はろー」と挨拶をすると、なにやらドイツ語で話しかけられ。当時は今よりもーーーーーっとドイツ語を話せなかったので、そう告げると「English?」といわれスイッチしてくれた。(と言っても英語もヘタレなんだけど・・・)で、どうやら「子どもたちは何処にも通ってないの?向こうに保育園があるのよ」っと教えてくれているらしい。

「本当ですか?どこに?」と聞くと「すぐ向こうよ~」と指差してくれたので、お礼を言ってその場はお別れを。

うっそ!ずっと探してたのに、そんな近所に保育園が!!??


そう、今までKITA探しはネットが頼り。しかも当時、現地での情報源は皆無だった。何故かと言うと、そもそも夫の海外研修(自営業)での渡独なので受け入れ先の会社が無い。一応、身元引受人はいるのだけど、その人はまだ独身で子どもはおろか家庭も持っておらず、自分に関係のない事まで熱心に調べる余裕はない人なのでとにかく自分たちで何とかするしかない。んで、一応他にベルリン滞在の日本人の知り合いは何人かいても、職業柄独身者が多く、既婚者も子どものいる家庭は少ない。

だから「子どもの保育園について~」なんて話題は当然なくて、情報を持っている人が本当にいなかった。インターネットで探す以外、方法が思い浮かばなかった。

そしてネットで探してみた限り、歩いてすぐのところに保育園は見つけられなかったんだよね。

そんな訳で、その日の出会いで私は大興奮。早速、その週末にお散歩がてらあの女性が指差した方向へぶらぶらと皆で行ってみる事にした。そして10分程度歩いたところで、KITAを発見!!!しかもひ、広い~!!!これは大発見だぁ~!(てゆーか、教えてもらったんだけど。)


それでやっとKITA入園への行動を本格始動。まずはアポイトメントだ!という事で後日、お父さんは校長室へ突撃。すると、あの日の女性がじつは園長先生だったという事が判明したのでした~。すっばらし~。
んで、後から分ったんだけど、ドイツでは3歳以上の子どもは皆等しく何らかの保育所に通う事になっていて、うちの娘のような大きいの(当時4歳)が日中母親と一緒にブラブラしてるのはたぶん特異なことだったんじゃないかと。それで偶然通りかかった園長先生が、「保育園にいれないの?」と声を掛けてくれた・・・ということなんではないかという思いに至っております。まあ、日本でも4,5歳の子が午前中公園で遊んでいたら、「幼稚園か保育園に行ってないの?」って思うよね。義務教育じゃないけれど、皆常識的に行くものだから。 でも、ドイツでは多分義務なんじゃないかな?就学1年前の子どもはKITA無料になるくらいだから。

そんなステキな出会いで見つけた今のKITA。もう娘は卒園してしまったけど、息子は現在も元気に登園中。先生たちはものっすごい親切で、言葉のわからん扱いにくい子どもたちをラブラブで接してくれてる。ありがたや~!!いいKITAが見つかって、ラッキーだった!(と楽観。)

で、実はこのKITAに実際入るのにもなが~~~~~~く、険し~~~~~~~い道のりが待っていたのでした、がそれはまたそのうち覚え書きしよう。もし、KITAへの入園手続きにお困りの日本人家庭の親御さんがいたら、続きを急いでUPしていくので、それはリクエストしてね♪

【追記】リクエストをいただいたので、つづき書きました。以下へどうぞ。

ベルリンでの保育園・幼稚園への入所手続き・方法


おすすめ

オールカラー、写真でわかる日独辞書。すっごく便利です。日独両方のAmazonで買えるよ。

制作者近影

制作者 : 樋口 美徳(ひぐち みのり)
Webデザイナー・グラフィックデザイナー・イラストレーター
美大卒業後インターネット黎明期に独学でWebサイト制作を学び、1999年より日本の会社でデザイナーとして2008年まで勤務。勤務中2007年にドイツ・ベルリンへ移住し、以後フリーランスとして働いています。
夫と長女(大学生)、長男(高専生)の日本人4人家族でドイツ生活絶賛サバイバル中です。

制作者の紹介へ制作実績へお問い合わせ